勤労感謝の日

平成22年11月中旬、自己都合退職、それから平成23年4月に職を得るまで、およそ、3ヶ月半の失業を経た。この間、就職活動もしたが、自分史を、A4ノート、100枚あまり、表裏に書きつづった。自分としては、書き足りない部分が、まだまだ、あった。しかし、それも、就職を機会に頓挫してしまった。書いたのを更に練って、何かに発表、などということはない。図書室、あるいは、喫茶店などで、書くこと自体が、自分にとって言いしれぬ魅力であった。こころの隅で、こんな「ぜいたく」なことをして、許されるのか、という、うしろめたさもあった。無論、作家ならそれが仕事なのだから、日々、出版社のため、自分のため、書き続けなけらばならないだろう。しかし、私は作家でもなんでもない。ただの市井のひとりだ。文学書も読むが、他人の書いたものには基本的に興味はない。しかし、いろいろな表現、そして、その使い方が学べる。日々、吾輩は猫である、富岳百景、山月記などを朗読するのも、そこが、表現の宝庫だからだ。今、また、退職を考えている。電気主任技術者という肩書きがある以上、こうした方面の知識習得も、次なる仕事の為に、常に磨いておかなくてはならない。しかし、あくまで、仕事の為だ。これから、高齢者にとっては、試練の日が来るのか、あるいは、就職の機会が増えるのか。とんと、見当もつかない。しかし、お金がたまったら、それを最大限に利用する権利もあるのだと思う。自分にとっては、仕事をやめて、何にも拘束されず、自分史をかきつづけること。表現習得ため、名作を読むこと。あるいは、すぐれた国語辞書をよむこと。などなど。ひとそれぞれ、人生は一度きり。勤労は、会社に仕えることのみならず、自分の夢を実現させる為に、活動することも十分に、勤労に値することを、肝に銘じよう。