(前途多難な日々・・)

(前途多難な日々・・)
昨年永年続けていた新聞購読を中止、仕事も半分以上減らして、かつ、趣味のスピーチ教室もやめた。自由に使える時間も多くなったはずだ。しかし、今のところ、思い描いたものとは違った方面に行っていることに気づく。
▲そのひとつは、インターネットの出現だ。ふとしたところからヤフーオークションをやったところ、面白くなった。コートを買ったら、5000円ちょっとで、上等のものが届いたのである。無論、他人の着古しだ。デパートで買えば1万円はするであろう。新品の良さはないが、着ごこちはやはりそれなりのものがある。カバンを肩にかけ、自転車で駅まで乗るので、肩に跡がついてはいけないと、洋服たんすに大切に保管。やはり安物のコートで出勤したりはしている。
▲それをてはじめにスーツ、セーターも買った。更に靴にも手を出すようになってしまった。他人の履いていたものなんてと始めは思ったが、リーガルや大塚製靴などの高級靴を一度は履いてみたいと思い、落札したら、新品同様の大塚製靴ボンステップが届いた。専門店で1万7000円位のものである。これが中古とはいえ、3000円位で入手できたので大満足。つづいてリーガル靴を2足落札したが、ダメだった。頑丈すぎて履くと足は痛む。ベランダに放置してあるが、捨てることになるでしょう。2足で1万円近くつかってしまった。「もうける」のも意外に簡単だったが、「損する」のはもっと簡単だった。朝から晩まで夢中になった時間ももったいない。
▲そのうち、パソコンを開いて、インターネットをやるたびに、それまでに見た中古品物が広告で表示されるのである。ぐるぐる回るように、品物が現れる。すると、気が緩むと、よし、買ってみようか、という気になってしまう。なんやかやで、そんな必要性もないのに、ヤフオクをみて、またまた、品定めに夢中になっているのであった。
▲以前は、ゆう貯ATMの前でも、行列があれば、スピーチの準備で、創作したばかりの3分話をぶつぶつ唱えて時間つぶしにもなったが、それもなくなり、ちょっとした待ち時間なのにいらいらしていることに気づくのであった。あ、なんて、度量の狭い人間になってしまったのだ、と。
▲かろうじて続けている文章教室では、ここ数回たてつづけに大失敗を演じている。自作の文章を10分ほど朗読するのだが、それがうまくいかず、嗚咽するような見苦しい声になってしまった。どうせ治らない病気なのだし、努力などやっても無意味だと思って、事前に練習することなく事に臨んでいるのだが、それが大いに裏目に出てしまっているようだ。はやり有る程度練習をしてイメージをつかんでから人前で実施すべきかな、とも思う。ある会員などは、私の順番になると、トイレに行くフリをして席をはずしたりする。こんな「いじめ」にも遭っている。
こんなふうで前途多難な日々が横たわっているのでした。