どん底

「じゃあ、どうすりゃいいんだ」
「なにもしねえのさ」
「どうして食うんだ」
「は、結構、みんな生きていらあ」
はたらく?働いて楽になるんなら、働くさ・・
ところがそうは問屋がおろさねえ。

どん底」は昭和32年(1957年)制作の映画です。
日本経済の状況は、様変わりしてしまったと言えますが、
上記のやりとりは、現代に生きている私に、
妙に、重く響いてくる内容でした。

日々、ヤフーオークションに狂っております。
その私が・・告白します。

衣装にしろ、靴にしろ、かばんにしろ、
漫然と探そうとするなら、とてつもない品数になるので、
とりあえず、「日本製」で探します。
それでも多いので、「中古」で探します。
あとは価格、「3000円以下」とか
それでやっと、
限りある時間で、探せる品数になります。

 しかしあらゆる日常品で、外国製で
良品、しかも新品のものが沢山あるのです。
やすく良い物が手に入る。

日本製も確かに良いけど、価格競争で困難が多い。

私は単に、
ブランド品にこだわるような気持ちで、
日本製にこだわっているだけ。今や、外国製が劣るともいえません。
デパートで、大枚はたいてまで、
新品の日本製を買おうとは思いません。

これは仕事でも同じで、
こんな安い給料でやっていられないや、と思っても、
外国から労働者が続々とやってくれば、
安い給料でも、
仕事をみつけるの、むずかしくなるんじゃ、ないでしょうか・・

事実、東京都内のコンビニの店内で、
日本人店員をみつけるの、むずかしいです。

はたらく?
働いて楽になるんなら、働くさ・・。

映画「どん底」でやりとりされた台詞は、
今もどこか日本で、
やりとりされているような気がします。