グレゴリーペック

5月6日
 東京の高級住宅街に小生はいた。
マクドナルドにて時間を潰そうと立ち寄ることにした。
先に、欧米紳士が入った。店員とのやりとりは、英語かどうかわからないが、頭ひとつ分は小生より背が高い。
190はあろうか?背筋もぴんとして、背広がとてもよく似合う。
どんな仕事をしているのだろう。
会話学校?
キリスト教布教?
それともビジネスでの一時滞在?

建物の鏡壁に映った二人の男性。
それは、若き日のグレゴリーペックを彷彿とさせる欧米紳士。
そのそばに背が低い。のみならず、猫背気味の中年日本人。
人は中身で勝負というが、その鏡の向こうを見れば、なんと空々しい響きかと思ってしまう。
都会と田舎が映っているようでもある。
つい最近、住宅さがしの勉強で、日本初の女性外交官の住宅購入体験記を読んだが、社会的な成功を収めた彼女が、若いオーストラリア人男性と結婚した意味もよくわかった。ははあ、彼女もこのエベレスト山のように高い、ハンサムな青年に惹かれたのだなあ。