文豪

ontya-taiyu2008-11-17

 NHKテレビ「源氏物語」特集を見た。瀬戸内さん、田辺さん、そして漫画家の大和さんなど、スター揃いで、90分飽きることなく眺めることができた。このうち、文豪・谷崎潤一郎氏の口述筆記を担当した女性の言葉が印象的であった。かの文豪は、一日かけてわずか数枚しか進まないのだ、と。実際はどうだったか分からないのだが、言葉を捻出するために、じっと鈍牛のごとく待ち続ける孤高の姿が浮かぶのである。そして、それは、私が今、学ばなければならない姿である。
 文豪のように、流麗な文章を書くことは、むろんできない。なぜなら、私は凡人だから・・。
 しかし、凡人でも、まねだけはできる。
 ここ、静かな、眺めの良い部屋で、コーヒーでも飲みつつ、流れゆく雲でも流れつつ、じっと、わが、恥じ入る人生を、罪深い日々を、浮かぶままに書き記すことはできると考える。
 文豪は毎日8時間。凡人の私は、まず5時間を目標にしたい。