「8と2分の1」から



ひきつづき、
フェデリゴ・フェリーニ監督の代表作、
「8と2分の1」から

ぼくのことを、ばかげて、ぼけて、貢いでいるとおもうか。
彼女は、カネ目当てかもしれないが、
はじめてだ、かわいくて
たのしくて、頭も良い
カネだけだと、おもうかね
それだけなら、若くて、金持ちも大勢いるではないか

(キミを愛しているのかも)
そうだ、彼女は、ヘンに迫ってきたりはしない
婚約を決めたのはボクの方なんだ
彼女は、何も言わないのだ、
ボクの妻や家族については・・

(知り合ったのは)
ロンドンだ、しかも、娘の同級生だった

(結婚生活は)
今の妻とは、モウ、長いよ、31年だ。

(奥さんの反応は)
彼女を少し憎んでいる、嫌い抜いている
彼女の方は、妻を、好んでいるのだ
ボクは、バカかね。

(感想)

 仕事がうまくいかないとき、
自分が女性で、そこそこ美しかったら、
カネをもった老人と交際しただろう、
などと思ったことが、
あったか、どうだか。

男性として生まれ、
カップラーメンをすすりつつ、
なにくそ、
やるしかない
と歯をくいしばった

でも、
今や、その歯もぼろぼろ・・