トイレ掃除

昭和55年建築の段差のある和式トイレが職場のもの。
公共施設と言っても地下には女性は来ないものだ。
この段差は、男性が小便しやすいように設けているという。
普段は10人ほどの者が使うもので、
毎日、そうじのおばさんがいらっしゃって
丁寧にふきとってくれる。
ぼくなどが、一番多く使うかもしれない。
紅茶のヘビードリンカーで、
安い日東紅茶を飲んではトイレにいき、
一日に20回近くはお世話になっている。
だから、こっそり、タオルで拭き取り、
それはそのまま捨てたりしている。
一歩前進してくれれば、足元も、きれいなのだが、
もう、清掃終わって、1時間と立たぬウチ、
誰かのものと思われる「したたり」ができているのである。
床はタイルが敷き詰められていて、
意外にも変色しておらず、
ふきとれば、元のごとくになる。
これも、本当に、
自分の家のようにやってくれているおばさんたちの、偉業といえる。
 ここだけの話だが、ぼくも、こっそりトイレ清掃はやっている。
休日のとき、誰かのコーヒーカップに熱湯を注ぎ、
それをトイレの床にばらまく。
これを数回、繰り返しあちこち、トイレは湯気がでる。
ボロタオルを敷き、スニーカーでタオルをごしごし滑らす。
こうして床がかわくほどにタオルを踏んだままふきそうじ。
私の、隠れた、トイレ清掃である。
 月の半分は、職場で過ごすのだから、
これくらいの奉仕はしておかないと・・