牛 第13課(その2)

 牛 第13課(その2)
”有黄ナ。・・・(炭素病なんだ。・・・・)”
”【口邦】会有黄?(炭素病なんてそんなばかな?)”
”請牛医看過了(医者に看てもらったんだ)、花一串制銭(制銭一串はらった)。”主人知道大牛伯的牛【イ良】健壮(主人は知っていた。くもやんの牛がとても丈夫であること)、平素又料理得級好(平素も世話がとてもよいということ)、就反問他究竟為十ム事欠少牛用(そこで逆に尋ねてきた。彼はつまるところ、どういうわけで、牛を用いるのがだめなのか、と)没有把牛借到的牛伯(牛を借りられなかったくもやんは)、自然【イ乃】得一五一十把火計如何被自己打一瑯槌的故事説説(当然、また相棒が如何に自分を一撃槌で打たれたかという話を一部始終話してやらなくてはならなかった)。他在叙述這故事中(彼はこの故事の叙述中でも)、不欠少自怨自文的神気(少なからず残念という表情であった)。可是用”追悔”是補不来”過失”的(でも、「後悔」を用いて、「過失」を補うこともできない)。没有話区説(云うべきこともないので)、就転到第二家去(次の家に向かった)。
 見到主人、主人先就開口(主人に会うと、主人が先に口を開いて)、問他是不是把田己経耕完(尋ねることには、既に畑を耕し終えたのではないかということだった)。他告主人牛生了病(彼は主人に言ったのは牛が病気になったこと)、不能イ故事(事をなせなくなったこと)。主人説:(主人が言うには):”老多、汝騙我(親父さん、うそ言うな)、田耕完了就我用用(畑を耕し終わったら私に貸してくれ)。汝家邦ケ小黄(あんたのところのあの黄は)、用木郎槌在背骨骨上打一百下也不会害病(槌で、背骨の上を百回叩いてもなんともないだろう)!”
”打百回下?是牙、若是我在ヒ背骨骨上打一百下(百回か?そうだよ、もし私が背骨を百回たたいても)、ヒ【イ乃然】会為我好好イ故事(牛は、俺の為にちゃんと働いてくれる)。”
”打一千下也不会・・是牙(千回叩いても、病気にならない・・そうだ)、也挨得起(大丈夫だ)、我算定汝是槌不壊牛的(おれは思う、あんたには、叩いても牛を駄目にすることはない、と)”
”打一千下?(千回か?)是牙・・(そうか)”
”打両千下也不至迂(二千回叩いてもそういうことにはならないだろう)。”
”打両千下?(二千回?)是牙(そうだよなあ)、・・”
 説到這里両人都笑了(ここまで話して二人は笑った)、因為他門在這閑話上随意能【句多】提出一種蛮大数目(というのは、彼らはこの無駄話の中で随意に一種けたはずれのことを十分に提出できたし)、且在這数目上得到一点髣髴是近迂”銀銭”、”大麦的斗数”邦種意味(この数目の中から「銀いくら」とか「大麦の斗数」とか云った種類の言葉に近いように到達できた)。他到後就告給了主人(彼はその後主人に告げた)、還只打一下牛就不能行動自然了(只一度叩いただけで牛は、自然に動けなくなってしまったことを)。主人還不相信(主人がまだ信じなかったので)、他才再来解釈打的地方不是背中(彼はやっと解釈したのは、叩いたのが背骨ではなく)、却是後脚湾(後ろの関節だったと説明したのであった)。本意是来借牛(本来は牛を借りに来たのだが)、結果還是説一陣空話了事(結果的にやはりひとしきり無駄話を叩いただけに終わってしまった)。主人的牛虫不病可是無空閑(主人の牛は病気ではなかったが、しかし閑ではなく)、也正在各処設法借牛珍天気好追天気(やはり正にいたるところ手を回して、牛を借りて天気の好いうちに天気と競争しようとしているところであった)。