ひやりはっと

所用で松戸に行く。伊勢丹、松戸。出入り口のベンチ。ご婦人たちが三名ほど座っていた。その一つに腰を掛けた。傍らにバックを置いていた女性があわてるように、膝にバックを。抱きかかえるように。まるで、私が、それをねらっていたとでもいう仕草にもとれた。出入り口なので、体力ある若者なら、ひょいとひっかけ、全力疾走もできなくはない。書類の書き足りないところをちょっと、埋めるだけの為に座ったのだが。次、マクドナルド。ここは、お昼とあって空いている席もわずか。すわったら、隣の女性が、忙しそうに荷物をたたんで席を移ってしまった。さて、午後4時前、二時半から約一時間三十分にして用事から解放される。もう、夕闇が迫っている。冬の空は、急ぎ足で暗くなっていく。けやき通りを走っていると、向こうからくるお母さんが、まあ、と悲鳴に近い声を上げて、自転車をとめた。大きなマンションが、道路、歩道、ぎりぎりに建っており、敷地内にある駐車場から出てきた乗用車に危うく、ぶつけられそうになったのである。それは、もぐらたたきのモグラのように、突然、車の姿を現したのだった。まあ、危ないじゃないの、と怒鳴りたかったようにもとれた。荷台には幼い子供を乗せていた。ひっくり返ったら、自分だけが痛いでは済まなかったろう。公道を進む人にとっては、突然姿を現すように出てくるのだから、夜と昼の境目などには危ない。今日の新聞に、新宿なのだが、違法状態のマンションに対して、取りつぶしの命令が出たそうだ。敷地めいっぱいに建設して、周辺住民の交通事情など、もろもろの、悪影響面のことはあまり考えていないとすれば、そんな命令が出されるのは悪いことではないと思う。今後の為にも。おや、脱線。