話し方友の会

ハムレットについてお話いたします。
夜に、日本とデンマークとの試合がありました。見た方もおられるのではないでしょうか?シェークスピアはイギリス人ですが、ハムレットの舞台は、このデンマークです。
 父親がデンマーク王、ハムレットはその息子。この王様が謎の死を遂げます。そして、実の弟のクローディアスが王の地位につきます。ハムレットは、父親が死んだのは、この叔父の仕業ではないかと疑い、復習を企てるという物語です。

この戯曲の中、ポローニアスという家来が、社会に出ていく息子に対して、語りかける場面があるのですが、私は、この場面が好きです。そこで、その一節を読み上げてみたいと思います。

ところで二、三、言い聞かせたい事がある。胸に刻みつけておきなさい。

人の話には耳を傾けなさい。他人の意見は聞き入れ、自分の判断は控えるのだ。
財布の許す限り着る者にはカネをかけるがいい。服装は、その人の人柄を現わすものだ。人に親しむはよし、だが、なれなれしくはするな。
語るに足る友と見極めをつけたら、遠ざけるようなことはしてはならない。

以上です。人の話はきちんときけ、とか、服装には気をつけよ、とか、親友は大切にしろ、とか。このせりふは若者に対するものですが、高齢化社会に暮らす、ここ日本の我々に対しても通じる点があるのではないかと思いました。
 つまり、充実した人間関係を作り上げるのに必要な、マナーのようなものは語られているのではないかと思いました。