西鶴一代女

溝口健二監督「西鶴一代女」をみた。
 宮仕え、若い侍に言い寄られる、卑しき身分の者と密通したかどで追放処分、そして夫たる侍の処刑、芸者修行に出る、若殿を所望する大名に取り入れられるが用が済むとお払い箱、おいらんになる、堅気になるが、過去がばれる、尼になる、そこでも失敗する、老いてもなお客を引く、公衆に晒しモノになる、・・。
 女性が転落していく様子を追究しているようにも見えるが、その場その場のやりとりが、笛や太鼓や、昔の楽器などの伴奏でみやびやかに演出されるのが見所でもあるのだろう。
 言葉(せりふ)が、洗練された日本語であるのが良い。安い韓国製のDVDのせいか画面が黒ずんでいたのが残念。日本語の字幕が欲しかった。