法律相談

無料相談

 定刻に15分ほど、早めに行った。
場所は、当地の繁華街の目抜き通り沿いの、銀行系のビルの上層階。
 証券会社、旅行会社、銀行、百貨店、そしてコーヒーショップなどが店を連ねている。
 一階は衣服店なのだが、ビルの中に入ると、とても清楚な印象を受けた。それはトイレの清潔さで一層、そのように感じられる。エレベータで下りると、土曜日のせいか、廊下を挟んで両側にならぶ事務所に人気は感じられない。

 すでに一人、女性が待っていた。しきりの向こうで相談中。およそ、三組あるようだ。
 離婚がどうのという声がする。
 後からも、50代前後の女性が現れた。
 では、どうして自分がここにいるのだろう。

 問題点を述べること。

 生活の大半を占める職場では話題にできないことだ。トラブルを、いつまでも、心の中に抱えることは、精神的にもよくないだろう。
 話し方教室でも、一度、話したが、三分という限られた時間では、制約が多すぎる。尻切れトンボになってしまった。

 問題点と、それに対する自分の考え、そして、第三者の意見を聞く。

 ごく常識的な線で問題を解決していく方向で考えている。

 テーブルを囲んで、女性弁護士さん、男性弁護士さん。

どちらかというと、掛けだして三年以内という印象を受けた。

 滞納問題のこと。借家人の事。家族、仕事、性格。裁判のこと、そして、和解の内容。だいたい10分位はなした。

 入居の審査のことを問われた。不動産店任せにしていたと応えた。
 所得証明とか、収入の証明するものとか。犬を飼っているにしても、事前に、話はなかったか、とか。

 これに関しても、話はなく、まして、大きな犬とは全く知らないままに入居させて、賃貸契約書は、事後に郵便で送られてきたことを述べた。
 だいたい、前の入居者が出る予定の前に、次の入居者が(かけこみてき)に入居してしまっていた。


 女性弁護士さんは、まず、和解にしたがって、二回滞納を待って、明渡して貰うことがポイントです、と助言してくれた。債権回収はそれからでしょう、と。

 一度、破産宣告しているなら、二度目はそう簡単に、利用できるものではない、とも。

こういう所は、相談してよかった。

 債権請求の有効期間が10年。住民票も調べられる。行方不明ならどうしようもないが、相手方は、年金受給などで、住民票がない状態では、受けられない、とも。

 女性担当の方からは、なかなか、良い助言を受けられたが、男性の方は、借家人について、詳しく尋ねられた。

私も、入居時のデータとか、管理不動産店を一度変えたとか、担当が若い人になったことも払わなくなった原因ではないか、とか。

 はなしが50分に及んだ。
申し訳ない。

 普通、1万円はかかるんですねえ。
無料ということで、支払いはなく、存分に話ができた。

 申立に先立ち、ベテラン不動産店か、弁護士などを頼んでみてはどうか、とも言われた。それは大いに考えている。しかし、交渉のできる不動産店をどうやって探すかが、悩みの種。
 

債権回収は、手間のかかる割に、見返りが少ないとも。
 自動車の差押えなども、よほど高級車でないかぎり、お金にはならないとも。


 弁護士さんに頼むと、20万円では済まないでしょうな。

 でも、こうして、話ができただけでも、頭の整理になってよかった。

エッセイの会でも、今回は、一部、明渡しの問題を書こうと思っている。


 夜は、人気のない公園で、ひとり、ブルースの練習をして過ごした。
スロー スロー クイック クイック
クォーターターンズ
ナチュラル・ターン
チェックバックなど。


こうして、社交ダンスなどをしながら、娑婆の問題を忘れていくのもいい。