再び、櫻の園

gyaoにて、「櫻の園」が放映されている。
戦後映画の最高傑作のひとつではないか、と思っている。
何度見ても、更に見てみたいと感じさせる不思議な力を持っている。
ドラマでありながら、テレビなどではまず、お目にかからない。魅力の源泉はどこにあるか・・。
怒鳴りあう場面はない。
絶妙なタイミングでピアノの音。

チェーホフ櫻の園」の舞台を前にした、初舞台を踏む、女の子の緊張・・。

 人間のおびえをうまく描いたのに黒澤明七人の侍」がある。野武士の狼藉に悩み、なんとかしなければとおもいつつ、おびえが収まらない村人。

顔のわずかな表情で、人間の底にひそむ激しい感情を表現する小津安二郎監督。

 これとは全く異なった演出で、静けさの中に、しみじみとしたものを表現しているようにもとれる・・。

名作としか言いようがない。