退職する

6月15日のこと・・

昨日、とうとう、職場の何人かに、
退職することを告げました。
とは言っても、今月、何日か出勤しなければなりません。

これまでなら、同僚の何人かが引きとめて、
なかなか、退職を口にする雰囲気になれませんでした。
もし辞めるとなると、あの手この手でひきとめという「いじめ」が待っていて、職場に行きにくくなったからです。
それが今やその雰囲気がありません。

先月、競争入札で他社が役場の仕事を受注することになりました。
新しく落札した会社が、
自社の従業員を率き連れて来るというのが建前ですが、
多くは、元の従業員をそのまま雇用していきます。

わが、防災センター要員もひきつづき、
全員雇ってくれるものだという噂が流れましたが、
これまでと大きく異なったことがあったのです。
警備は泊まり勤務がなくなってしまう、ということ。
新たに、設備は泊まりが義務付けられるということ。
われわれ設備にとって、泊まりが出るという、
大きな負担が降りかかってきたのです。
それで給料も増えることはまずないでしょう。

競争入札というシステムは、
貧乏人を更に貧乏人にすようとする過酷な側面があります・・。
人件費を含めた値段を、
もっとも安くした会社が落札できるからなのです。
会社はどこかできりつけなければ利益がでません。
従業員の給料を低くするのが一番てっとりばやいのです。
仕事はきつくなり、給料は減らされる・・。

そのことで、同僚たちの気持ちが揺れだし、
どうしようかと話し合いがなされることがありました。
落札した会社のスタッフが来て、
面接を受け、その話を聞いて進退をきめようと、
彼らは話しあっていたようです。

彼らも、自分の行き先を考えることで手一杯、
他人の事を考えている余裕なんかないようだ、と。

昨日、私は残るのかどうかと尋ねられて、
あっさりと退職しますと白状したら、
あ、そうとそれだけで済みました。
(トイレの詰まり)
(洗面所の排水詰まり)
(水のみ場のつまり)
こんな仕事を彼らが進んでやってくれたものなのでしたが、
仮に残っても
設備1人体制では、
今度は自分にお鉢がまわってくるものでしょう。

仕事を辞める、
というより、牢獄のような職場から
やっと解放される雰囲気になったという気分でした。

防災センターは、ガラス張りになっていて、
外からもよくみえます。
つまり常に、一般の視線にさらされてもいるのです。
睡魔が襲ってもなかなか姿勢をくずしにくい状況でありました。

来月からは毎日が日曜日ということになるのですが、
それがどんな日々なのか未知数です。
それも手ごわいものかもしれません。
自分にはインタネットという敵があります。
靴にしろカバンにしろ、洋服にしろ、
クリックひとつで買い物ができてしまうので、
どんどん買ってしまうのです。
欲望が暴走しても誰もひきとめてくれない・・。
ヒマができれば終日、インタネットで買い物しているのだろうか。自由は、自分との戦いの始まりでもあることは予想しております。

収入がとだえるのだから、
お金はこれまで以上に大切にしなければならないと言い聞かせております。
英語の学習、映画鑑賞、こうした従来の趣味に加えて、
家庭料理の勉強も開始したいと思っています。
時々顔をみせる息子に
おいしいと言われるカレーを作ってやろうと
新たな目標をつくっているのだった。