停電

8月初旬、千葉県は、空模様が不安定となり、暑いのに雲が空を覆い尽くし、雷雨となった。
デズニーランドはお昼過ぎ、
1時間近く停電となったそうだが、
同じエリアの当施設も、
停電の憂き目となった。

たまたま自分は非番だったが、
1時間にわたる停電などは経験したこともなかった。
以下、同僚の話である。

 突然、バシっという音と共に、
防災センターは闇につつまれてしまった。
間もなく照明がついた。
非常用発電機が動き出したからであろう。
限られた回路に対して送電がなされた。

不便なのは防災センターは電波が届かず、
電話も不通になったのだった。
ドライエリアといって、
地下で青空の眺められる場所にいき、
電力会社に連絡をとってみた。
通じない。
電気保安協会に連絡したら、
付近一帯が停電状態なのを知った。
これは一需要家だけの問題ではないので、
いかんともしがたい。
復電を待つしかない。

通常、こんな場合、館内に非常放送を流すものであるが、
同僚がそれをしたかどうかはわからない。
少なくとも館内には100名以上は
人員がいたにちがいない。

普段、火災の放送は練習でやるものだが、
停電のものは、ないのだった。

 停電検査は毎年1回は実施しており、
有る程度、その際の手順というのはイメージが涌くのだが、
停電状態が、
事前に分かっているときと、突然やってくるときとで、
若干は違ってくるものだなあと思いつつ聞いた。

外部の原因で、停電となった場合は、ひたすら待つしかない。
長時間におよび、発電機が尽きてしまったとしても、
それで大きな支障を来すものは見あたらない。

薬品を冷凍保存するのがあって、
薬品にちょっとした影響が出るくらいなものだ。
エレベーターも最低限の動きはして、
近くに停止して、
閉じこめはないようになっているのだった。

しかし、復電してからは、黙っているわけにはいかない。
それまで、自動制御で動いていたものについて、
復旧の操作が必要となる。

防災センターには各種、建物の中枢となる機器がそろっている。その要(かなめ)となるのが、
中央監視装置であろう。
といっても、外見はパソコンとほとんど違わない。
このソフトをみると、建物設備の状況が、およそわかる。
また、主要の部屋の冷暖房の発停もできる。
電気料の使用、
水道の使用も分かるしくみになっている。

このコンピューターが停止しても、
バッテリィがきいているので大丈夫なのだが、
警報の中に
これまでに見たことのないメッセージが出ていたのだった。

 正常に中央監視装置を復帰させるべく、
メンテ業者(山武計装系)と連絡をするのに、
電波が通じないものだから、
逐一、携帯電話の通じるエリアにいき、
そこで連絡を取ってメモして、
その上で操作をしなければならず、結構面倒であったという。

タイマーで、夜間に点灯する照明が、
なかなか復旧できず、そのタイマー操作を試行錯誤しながら、
正常に戻すのに1週間を要した。
親時計についてもそれがいえた。

お風呂のボイラーも、停止して、
これを運転させるのにも、
復旧操作が必要で、業者と連絡をとってなんとかした。
もっとも、貯湯水槽があって、このお湯が急に冷えるわけでもないので、館内浴室には影響がなかったとのこと。

このように同僚の話をきいて、
自分なら、彼のように手際よくやれたかどうか、
自信がなかった。
本当に、今の時代、
停電なんて100年に一度あるかないかのことである。
これからしばらくは、ないだろうと思いきや、
その数日後に、火災発報が、起きて、大騒動になったのだった。
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8月初旬、千葉県は、空模様が不安定となり、暑いのに雲が空を覆い尽くし、雷雨となった。
デズニーランドはお昼過ぎ、
1時間近く停電となったそうだが、
同じエリアの当施設も、
停電の憂き目となった。

たまたま自分は非番だったが、
1時間にわたる停電などは経験したこともなかった。
以下、同僚の話である。

 突然、バシっという音と共に、
防災センターは闇につつまれてしまった。
間もなく照明がついた。
非常用発電機が動き出したからであろう。
限られた回路に対して送電がなされた。

不便なのは防災センターは電波が届かず、
電話も不通になったのだった。
ドライエリアといって、
地下で青空の眺められる場所にいき、
電力会社に連絡をとってみた。
通じない。
電気保安協会に連絡したら、
付近一帯が停電状態なのを知った。
これは一需要家だけの問題ではないので、
いかんともしがたい。
復電を待つしかない。

通常、こんな場合、館内に非常放送を流すものであるが、
同僚がそれをしたかどうかはわからない。
少なくとも館内には100名以上は
人員がいたにちがいない。

普段、火災の放送は練習でやるものだが、
停電のものは、ないのだった。

 停電検査は毎年1回は実施しており、
有る程度、その際の手順というのはイメージが涌くのだが、
停電状態が、
事前に分かっているときと、突然やってくるときとで、
若干は違ってくるものだなあと思いつつ聞いた。

外部の原因で、停電となった場合は、ひたすら待つしかない。
長時間におよび、発電機が尽きてしまったとしても、
それで大きな支障を来すものは見あたらない。

薬品を冷凍保存するのがあって、
薬品にちょっとした影響が出るくらいなものだ。
エレベーターも最低限の動きはして、
近くに停止して、
閉じこめはないようになっているのだった。

しかし、復電してからは、黙っているわけにはいかない。
それまで、自動制御で動いていたものについて、
復旧の操作が必要となる。

防災センターには各種、建物の中枢となる機器がそろっている。その要(かなめ)となるのが、
中央監視装置であろう。
といっても、外見はパソコンとほとんど違わない。
このソフトをみると、建物設備の状況が、およそわかる。
また、主要の部屋の冷暖房の発停もできる。
電気料の使用、
水道の使用も分かるしくみになっている。

このコンピューターが停止しても、
バッテリィがきいているので大丈夫なのだが、
警報の中に
これまでに見たことのないメッセージが出ていたのだった。

 正常に中央監視装置を復帰させるべく、
メンテ業者(山武計装系)と連絡をするのに、
電波が通じないものだから、
逐一、携帯電話の通じるエリアにいき、
そこで連絡を取ってメモして、
その上で操作をしなければならず、結構面倒であったという。

タイマーで、夜間に点灯する照明が、
なかなか復旧できず、そのタイマー操作を試行錯誤しながら、
正常に戻すのに1週間を要した。
親時計についてもそれがいえた。

お風呂のボイラーも、停止して、
これを運転させるのにも、
復旧操作が必要で、業者と連絡をとってなんとかした。
もっとも、貯湯水槽があって、このお湯が急に冷えるわけでもないので、館内浴室には影響がなかったとのこと。

このように同僚の話をきいて、
自分なら、彼のように手際よくやれたかどうか、
自信がなかった。
本当に、今の時代、
停電なんて100年に一度あるかないかのことである。
これからしばらくは、ないだろうと思いきや、
その数日後に、火災発報が、起きて、大騒動になったのだった。
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巡回からもどった警備員から、
公園の方の足下灯が点滅状態であったという。
夜間に交換はしないとしても、
位置は把握しておかねばならない。
ところが、闇のなか、
足下に気を付けて、
その場所にいくと、
芝生のあたりで、
若いアベックがPLAY中なのだった。
しのびあしでちかずき、
点滅の場所を確認すると、
彼らの「仕事」の邪魔にならないよう、
静かに退散したのだった。