FM調査

「走りたい真似、地面 徒」だった。

担当者から定期的に、この点検報告を求められ、いったい、どんなことかと重荷になっていのだった。詳しくは(ファシリティマネジメント調査)という。
 分厚いマニュアル書も添えられている。業務用建物は、建物が竣工して取り壊されるまでの総額費用のうち、初期費用にかかる費用は約4分の1に過ぎないと言われる。 
建物の寿命というのははっきりしないが、業務用の場合、設備費用の方が、バカにならない。 
個人なら4000万とか、5000万円とか、ローンを組んで、その返済に生涯をかけるというイメージだろう。ところが業務用建物は、更に、終末までに、初期費用の3倍から4倍の費用を想定して運営していかねばならないというのであった。 
その為に、効率的に、建物内の設備を交換していかねばならない。いってれば、共同住宅ならどこでもやっているようなことを書いているに過ぎないのだった。 
我々防災要員に課せられていることは、設備の不具合、建物劣化について、これまでのものをまとめて報告せよ、ということなのであった。 
そんなものをやっている間にも、停電騒動、火報騒動、その他、トイレ詰まりなど、無数の雑用が飛び込んでくる。 
重要な書類だとは分かるが、だからといってまじめに取り組んではいられない。
目の前の雑用をこなしていくことがすべてだった。 
給水、電気、通信、衛生とあらゆる設備について不具合の履歴、建物にあっては、鉄筋コンクリート劣化にまつわるすべてについて、写真付きで作成していかねばならない。 
そんな中にも、冷蔵庫が冷えないみてくれとの依頼が飛び込んできた。 
すぐにはいかず、20分ほど書類作成しながら、冷蔵庫が冷えない原因を考えてみたが、専門業者でもないので何も浮かばない。新人さんが、相手をしてくれた。行った時には、冷えないという冷凍はきちんと目的を果たしていた。 
結局は同僚に手伝ってもらって、書類は提出した。
ところで、冷蔵庫、霜取りで、水が流れ出したので、冷凍しなくなたのだと判断したようであった。霜とりは、正常な現象なひとつである。
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